自然と人間の生活





正しくない方法でたくさん勉強すると、人間は愚鈍になる

高山に登ると、美しい石英があります。これが珪酸です。非常に美しい結晶です。珪酸には、結晶を形成する傾向があります。
石英を適切に取り扱うと、効能のある珪酸調剤ができます。この珪酸調剤は、頭から発する病気すべてに効きます。内部から結
晶を作れない人には、外から美しい結晶を投与しなくてはなりません。美しく形成された結晶が、病人を助けます。

満腹の去勢牛のように間抜けな今日の科学者は、氷花のできた美しい窓を見ても、何も分からず、何もできません。本当の人
間認識によって、科学を深めねばならないことが分かります。

これは、教育技芸についても言えることです。子どもに文字を教えると、月の活動を強く受け取ります。あまりに教え込みすぎる
と、エーテル頭の結晶力が破壊されます。正しくない方法でたくさん勉強すると、人間は愚鈍になります。(P50-P51)


5、6000年後には、「別の地域」に氷河期がやってくる

なぜ異常気象なのかに注目しようとするなら、さらに別の問い考察しなければなりません。人間の健康は気候に関係していま
す。天候は、非常に多くの状況に左右されます。地球の進化を遡っていくと、6000年から1万年前の時代にいたります。

6000年前から1万年前、この地域は今日のようではなく、山はありませんでした。今日のような山はありませんでした。当時、西
欧は氷に覆われていたので、みなさんはヨーロッパに生きることはできなかったでしょう。いわゆる氷河期です。氷河期の到来に
よって、ヨーロッパにいた住民は、物質的に滅びるか、他の定住地を探さねばなりませんでした。氷河期は、形を変えながら、
5000年・6000年・7000年で繰り返されます。以前と同じ地域ではないのですが、氷河期がまたやってきます。

すべてが滑らかに進化する、と思ってはなりません。氷河期のような中断が生じます。地球がどのように進化するか、理解しよう
とするなら、「絶えず、滑らかな進化が中断される」と思わねばなりません。どのようにして、そのようなことが起こるのでしょう
か。地表が絶えず浮かび上がったり沈んだりするのは、何に由来するのでしょうか。

山に登ると、今日でも氷河を見出すことができます。特にものすごく高い山である必要はありません。山上に雪と氷が残ってい
ます。ある程度、山が高ければ、今日、雪と氷があります。時間の経過のなかで、地表が山のように高くなれば、雪と氷がある
ことでしょう。

地表は上昇したり、沈んだりしています。6000年前、地表は高かったのです。いま、地表は低く沈んでいますが、すでに再び上
昇期にあります。最も低かったのは西暦1250年です。そのころ、この地域の気候は今日よりもずっと温暖で、たいへん心地よか
ったのです。すでに再び、ゆっくりと地表は上昇しており、5000年から6000年後には、ふたたび氷河期になるでしょう。

10年毎に気候を観察すると、気候は同じものにとどまらず、絶えず変化していることが分かります。(P90-P92)
(関連ページ) 美しい生活-宇宙の力が、山脈を引き出した

大気の流れ・海水の流れ

さらに、気候に影響するものがあります。ある標高の地がある気温だった、としましょう。地球は、いわば赤道によって暖かくなっ
ています。上下の北極・南極は寒いです。中央部は暖かです。アフリカかインドに旅すると、熱のなかを旅することになります。
北極・南極では、寒さのなかを旅することになります。みなさんは極地旅行の報告を読んだことがあるでしょう。

暖房を入れはじめた部屋で、熱と寒さがどう分布するか、注意してみましょう。部屋を暖房しはじめると、すぐには暖まらないこと
に気づきます。部屋が暖かくなるまで、一定の時間がかかります。しかし、ハジゴを持ってきて上がると、下はまだ寒いのに、天
井付近はすでに暖かいことが分かります。どうして、そうなるのでしょうか。熱、暖かい空気、暖められた空気・気体が軽くなり、
上昇するからです。冷たい空気は重いので、下にとどまります。暖かい空気は軽いので、上に上がります。

暖かい空気があり、冷たい空気があります。この熱は絶え間なく、高みに上がります。地球の中央で、暖かい空気が絶えず上
昇しようとします。その空気は上昇すると、北極に向けて吹いていきます。地球の中央から北極に向かう風が発生します。その
風は、上昇する暖かい空気から発します。

冷たい空気は暖まろうとして、空いた場所、つまり中央に入っていきます。冷たい空気は下に流れます。絶え間なく、北極から
地球の中央に、冷たい空気が流れます。赤道、地球の中央から北極に向けて、暖かい空気が流れています。これが貿易風と
呼ばれるものです。中部ヨーロッパでは、この風にあまり気づきませんが、ほかの地域ではよく感じられます。

これは空気だけに生じることではありません。海水の流れも、地球中央から北極へと向かい、また戻ってきます。もちろん様々
に分散しますが、そのような流れが存在します。(P92-P93)


地球の形

地球は球体であり、球体として形成された、と言われています。しかし、地球が球体であるというのは正しくありません。地球が
実際には、本来どのようなものか、説明しようと思います。地球が球体だというのは、空想にすぎません。地球の形態を正しく思
い描きましょう。四面体と呼ばれている形態です。四面体は、このように見えます。(下図)

三角形が四つあります。底辺に三角形があり、さらに三つ、三角形があって、ピラミッド形になっています。三角形が四つ境を接
しているのが四面体です。底辺の三角形の上に四面体が立っており、三つの三角形はピラミッド形をしています。これが四面体
です。

さて、これらの三角形の平面をいくらか湾曲させる、と考えてみてください。そうすると、やや異なってきます。丸くなりますが、ま
だ固定されていません。直線だった三角形の辺は丸くなります。こうして丸くなった四面体ができます。(下図)

このように丸くなった四面体が、私たちの地球なのです。これは、ある程度まで確認できることです。地球四面体の縁を見出すこ
ともできます。地球を平面図で描いてみましょう。(下図)

北米・南米があり、その中間に中南米があります。そしてアフリカがあり、ヨーロッパがあります。小アジア、ギリシア、イタリア、
スペイン、フランス、つまりヨーロッパです。上にはスカンディナヴィア、イギリスがあります。それからアジアです。

下に南極があります。南極のまわりには、たくさん火山があります。上に北極があります。私たちは線を引くことができます。メ
キシコ南西部のコリマ山のあるアメリカ中央部から発して、アンデス山脈を通って、南極にいたる線です。地球の縁は丸くなって
います。

次に、南極からアフリカを通って、コーカサス火山にいたる線があります。それからスイスを通り、ライン川を越えていく線です。

これらの線は三角形に見えます。この三角形が、四面体の底面に相当します。

四面体の底面のことを考えてみてください。私たちは、どのようにして頂点にいたるでしょうか。地球の反対側に行かねばなりま
せん。そうすると、頂点は日本です。四面体の底面の三角形の角に中央アメリカ、南極、コーカサスがあります。そして、頂点に
日本があります。

このように地球を思い描くと、宇宙のなかの、湾曲したピラミッドのようです。頂点は日本です。底面には、アフリカ、南米、大西
洋の南部全体があります。このような湾曲した四面体、一種のピラミッドとして、地球は宇宙のなかに存在しています。これが地
球の元々の形です。(下図)


(P111-P114)


太陽とは何か

太陽は、今日の物理学者が思い描いているのとは、まったく異なったものです。天空に上れば、燃えているガスではなく、地球
の物質を消滅させるものを、彼らは見出すでしょう。太陽は地球の物質を吸い込むからです。太陽というのは、吸い込む空間な
のです。この吸収する球体は、ガス球ではなく、宇宙における泡のようなものです。その内部を探求しても、何も存在しません。
太陽は彗星も、絶えず吸い込んでいます。太陽という宇宙の精妙なエーテル的形成物は、ほとんど霊的な存在です。この太陽
は彗星を吸い込み、エーテル物質・彗星物質から養分を摂っています。(P122)
(関連ページ) 14歳からのシュタイナー教育-古代の太陽観 自然と人間の生活-太陽とは何か  宇宙のカルマ-私は太陽からや
って来た 星と人間-太陽という神霊存在



地球の変化

今日、地上に作用する力のみを計算する者は、「100万年前、地上は別様に見えた」と、思います。この人は、天空を考慮して
いません。天空から到来するものを考慮すると、そんなに膨大な年数にはなりません。アジアに偉大な文明があり、人々の下に
多くの知恵が生きていたころ、私たちの地方は氷に覆われ、凍りついていました。地上の生命は宇宙の生命に依存している、と
私たちは洞察するにいたります。「6000年、7000年、8000年遡ると、地球の岩石は今日とはまったく異なっていた。外的に
は、そんなに異なっていなくても、内的には大きく異なっていた」と、いうことができます。さらに遡ると、地球が柔らかかったころ
にいたります。

宇宙に向かおうとするなら、正しい方法で宇宙を観察しなければなりません。春の日の出を観察することによって、宇宙空間を
観察できます。現在、3月21日の朝に太陽が昇るとき、その背後には魚座があります。歴史を遡って、たとえばキリスト生誕の
ころにいたると、太陽は魚座から昇ってはいませんでした。太陽は雄羊座から昇っていました。

「今日では、3月21日に太陽は魚座から昇る。およそ2160年前、太陽は雄羊座から昇っていた。もっと昔は、雄牛座から昇っ
ていた。さらに遡ると、双子座から昇っていた」と、言うことができます。太陽が昇る位置、春分点が少しずつずれていき、宇宙を
一周します。太陽が昇る位置が、西から東に動いていきます。

太陽は、以前は雄羊座から昇っていました。もっと昔には雄牛座、さらに昔は双子座から昇っていました。もっと遡ると、蟹座、
獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座から昇っていました。今日、太陽は魚座から昇っています。2160年
遡ると、太陽は雄羊座から昇っていました。さらに2160年遡ると、太陽は雄牛座から昇っていました。さらに2160年遡ると双
子座、さらに2160年遡ると蟹座から昇っていました。そのように巡っていくと、かつて太陽が魚座から昇っていたことがありま
す。太陽は2万5920年で宇宙を一周します。

これは非常に興味深いことです。太陽が星座を一つ進むと、地上ではすべてが変化します。今日、高山に無機的な花崗岩があ
ります。その花崗岩のなかに、長石・石英・雲母が含まれています。すべてが干からび、荒廃しています。2万5920年前も、そ
うでした。そのころ、地上は今日の姿に似ていました。

それ以後は、そうではありません。そのあいだに、たとえば太陽は春に乙女座と蠍座のあいだ、つまり天秤座にありました。そ
のころ、すべては生きていました。すべては柔らかく、地球は一種の植物でした。1万5000年以上遡ると、太陽の位置がまっ
たく異なっていたので、地球は植物の姿をしていました。それより後には、動物の姿をしていました。太陽に観察できる宇宙の
作用から、いかに地球が変化したかが分かります。

時代を遡ると、今日では固いアルプスの岩石が、鉄が鋳鉄工場で流れるように流れはじめる、と考えられるにちがいありませ
ん。さらに遡ると、流れは逆になり、固まっていきます。

未来に向かうと、太陽はふたたび天秤座の位置に来ます。いま、太陽は魚座にあります。2160年後には水瓶座、それから山
羊座、射手座、蠍座、そして、ふたたび天秤座です。将来、太陽が春にふたたび天秤座から昇るようになると、アルプス全体が
溶けます。固い石英が液体状になり、地球は一個の植物になります。人間と動物は、かつての状態に戻ります。それまでのあ
いだ、人間と動物は、地上で受け取れるものをすべて受け取っています。

このように、すべてが循環しています。地上の固い構成体が液体状だった過去を、私たちは振り返ります。かつて、ある動物た
ちが天空の作用によって発生し、絶滅しました。そして、すべてが冷えていきました。固い構成体が発生し、次第に今日の生命
が発生していきました。しかし、すべては戻っていきます。石英・花崗岩などが溶けます。そして、かつての生命状態が、一段進
化して、ふたたび現れるでしょう。

石英を含む花崗岩を手に取ると、「石英を含む花崗岩は、未来には、ふたたび生命的になるだろう。これは、かつては生きてい
た。今日では死んでおり、固い地盤を形成している。私たちはその上を歩いている。私たちが歩く必要がなかったころは、固い土
壌はなかった。しかし、花崗岩はやがて、ふたたび生きものになるだろう」と、思うことができます。

石灰の作用

「地面は宇宙に対して眠っている。その眠りは、少なくとも1万5000年続く」と、言うことができます。かつて、地面は生きていま
した。そのころ、地面は生きており、宇宙全体と結び付いていました。宇宙の生命力が、地上に大きな動物を出現させました。
のちに固体が発生したとき、宇宙の生命力は人間を出現させました。いま、人間は固い地面の上を歩くことができます。しかし、
この固い地面は眠っているだけです。

固い地面は、ふたたび目覚めます。ふたたび目覚めて、いきいきとした生命存在になります。ジュラ山脈の石灰を手に取ると、
「これは、生命の名残りだ」と言わなくてはなりません。その石灰には生命がなくなっていますが、ふたたび生きるようになりま
す。現在、石灰は生と生のあいだにあって、眠っているだけです。

(P139-P142)


ホメオパシーの有効範囲

石灰のなかに含まれている微量の生命が、よく役に立ちます。石灰を正しい方法で薬として用いると、眠っている消化能力が目
覚めて、子どもは生きることができます。石灰を、ほかの物質と一緒に、子どもに与えるのです。石灰だけでは作用しません。さ
まざまな素材を調理して食べるのと同じです。石灰が本当に人体に入っていかなくてはなりません。石灰が5パーセント含まれ
たものを子どもに与えると、石灰は受け入れられます。

石灰を5パーセント含ませて与えるとき、何を用いることになるのでしょう。かつて石灰のなかにあった生命力を用いるのです。そ
の力は、まだ中に含まれています。身体を活性化するために、その力を用いるのです。

石灰をホメオパシー的に、5パーセントではなく、5千分の1でもなく、5万分の1に希釈すると、頭に作用します。石灰を他の物
質で、5万分の1に希釈すると、頭の薬になります。石灰を対症療法的に用いると、消化器に作用します。非常に希釈すると、頭
に作用します。そのように調剤できます。

非常に希釈するとき、石灰の何を用いるのか、知ることもできます。未来の力を用いるのです。いまはまだ石灰のなかにあり、
未来にふたたび発生する力を用いるのです。

そのように、自然を知らねばなりません。そうすると、自然から薬を作ることができます。かつて、いたるところに生命があったの
であり、将来ふたたび生命があるようになるからです。かつての生命と未来の生命のあいだにのみ、死があります。岩石に含ま
れている、かつての生命力と未来の生命力を、正しい方法で用いることができます。

今日、世間には対症療法の医師とホメオパシー専門医がいます。ホメオパシーによって、すべての病気を治すことはできませ
ん。多くの病気を対症療法で治療しなくてはなりません。その場合、薬を別様に調合しなくてはなりません。狂信者になってはい
けません。十分な知識を持って、薬を与えねばなりません。人智学においては、「対症療法かホメオパシーか」というふうには言
いません。

対症療法は、おもに胃腸・腎臓に効果があります。ホメオパシーは頭から発する病気、たとえば風邪に効きます。多くの病気が
頭から発します。ものごとが自然のなかで、どのように経過するか、知らなくてはなりません。人々は今日、何も知らないので、
スローガンを掲げます。

対症療法の医師は「私はこれくらいよく治した」と言い、ホメオパシー専門医も「私はこれくらいよく治した」と言います。彼らは、
治せなかったものを省いて、そう言うのです。

今日の医学において正統と見られている医者、ベルリンのフィルヒョー教授は、自由思想家たちから本物のリベラリストと呼ばれ
ています。その彼も治療については、「100人の患者を治したが、この100人のうち50人は、私なしにも健康になっただろう。
そして、20パーセントは、まったく別の方法でも健康になっただろう」と、告白しなくてはなりませんでした。つまり、患者の70パ
ーセントではなく、せいぜい30パーセントに今日の医学が適している、ということになります。今日の医学界に身を置いているフ
ィルヒョーが、そのように述べているのです。

「正しい薬を正しく用いると、効果がある」と、言わなければなりません。梅毒の水銀療法には有害な副作用がありますが、効き
目はあります。正しいものを見出さねばなりません。しばしば人体はもろくなって、治療に耐えられません。しかし、自然のなか
に存在するものについての本当の知識によって、個々の素材がどう人間に作用するか、見抜くことができます。それらの素材
は、生と生のあいだの時期にあって死んでいるだけだからです。素材の生命を知らねばなりません。(P143-P145)



地球という導体

自然を眺めると、私たちはすばらしい印象を受けます。太陽が輝くところには、いたるところに生命が生じる、という印象を受けま
す。生命が溶けて流れ、蒸発し、広がります。月が働きかけるところでは、いたるところで形姿・形態が発生します。これは、強
い印象を与えます。このようなことを見抜けるのは、霊的なものを認める人だけです。

「人間が粘液を作り出す肺のなかには、月の力も働いている」と、言わねばなりません。直接、日光を必要とせず、反射された
日光が用いられます。北方では特に月の力が活動しており、太陽は締め出されています。そうすると、上方の空気のなかに、地
中にあるものが出ていくようになります。

地中には、いたるところに磁気と電気があります。地球は磁気と電気に満ちています。ある駅に電信機器があるとしましょう。た
とえば、ドルナッハに一台、バーゼルに一台あるとしましょう。そうすると、みなさんは電報を打つことができます。電報を打てる
のは、電線があるときのみです。電線が空気中を通っていかねばなりません。そのときにのみ、電報を打つことができます。

しかし、ここに一台電信機器があり、バーゼルに一台電信機器があり、電線が引かれていても、十分ではありません。みなさん
は、電鍵で電報を打つことができます。それがバーゼルに着き、ふたたびドルナッハに接続される必要があります。完結した電
流でなくてはなりません。そうなっていると、ここで電報を打つことができ、向こうに符号が届きます。紙テープを巻き付け、先端
を紙テープに押しつけると点、あるいは長く押すと線ができます。点と線からアルファベットを組み立てます。aは〈・−〉、bは
〈−・・・〉、cは〈−・−・〉です。

不思議なのは、機械から地中に導線を引いて、そこに銅板を敷き、相手方にも銅板を敷くと、二番目の電線が不要になるという
ことです。接続がなされているので、電線を取り去ることができます。なぜでしょうか。地球自身が電気を有しており、銅板から他
方の銅板へと、電気が導かれるからです。地球そのものが、自らの素材をとおして、電線の代わりになるのです。(P45-P46 )



オーロラは地球から流れ出す

しかし、赤道・熱帯で太陽が地上に照っているとき、この電気は空気中に現れ出ようとすると、すぐさま消滅します。日光は、電
気を解消する力なのです。しかし、太陽の作用が弱いところでは、電気は上方、空気中に行きます。そして、地面の上方に電気
があるのが見られます。北極光・オーロラは、月の力の影響下に流れ出る、地球の電気的な力です。ですから、オーロラは当地
では非常にまれです。北方の地域では、オーロラはしばしば、ほとんど常に見られます。

ここでも、科学が先に進めない地点にいたります。もちろん科学者は、地球に電気が満ちていることは知っています。科学者もオ
ーロラを観察しています。しかし、オーロラのことを書いた本を読むと、宇宙から地球に流れ込むものと思われています。オーロラ
は宇宙から流れ込んでいるのではありません。宇宙に流れ出ているのです。科学者がオーロラについて述べていることは、あた
かも負債と資本を混同しているようなものです。借金と財産を取り違えて生活しているようなものです。オーロラは本当は地球か
ら流れ出ているものなのに、宇宙から流れ込んでいるものと科学者は見なしています。

熱帯では、オーロラは日光に受け取られて、消失します。北方では、オーロラが現れるとき、月光が特に活動しています。オーロ
ラ、流れ出る電気が目に見えます。北方では、月の力が特別に強いので、オーロラが特に鮮やかになります。本来、いたるとこ
ろにオーロラがあるのですが、かすかなために見えないのです。((P46-P48)