神秘学オデッセイ



20世紀初頭の日本人 
 
シュタイナーはこんなことを言っています。今、ヨーロッパでヨーロッパ人として生きている人の非常に多くは、かつてアメリカのイ
ンディオたちだった。当時スペイン人たちに虐殺された無数の人たちが今、20世紀初頭のヨーロッパ人となって生きている、とい
うんです。シュタイナーの日本人に対する考え方にもそれがあらわれます。現在の日本人はキリスト紀元後、1世紀から4世紀
頃までの間、南ヨーロッパ----北アフリカも含めて、ギリシア、ローマ、イベリア半島のあたりで原始キリスト教徒として熱烈な
宗教生活を送った人たちの魂の再来だ、そう考えないと、20世紀の日本人の霊的衝動が理解できない、とシュタイナーはいう
のです。それからまた、北アメリカについては、キリスト教を通過せずに、古代ギリシアやペルシャ、エジプト、カルデアなどで古
代の秘儀に参入した人々が、19世紀から20世紀にかけてアメリカ文化をつくるうえで指導的な立場に立っていたといっていま
す。(以上、高橋巌によるシュタイナー解説) (関連ページ) いま、シュタイナーの「民族論」をどう読むか-日本人