ルドルフ・シュタイナーの「大予言」2




ソラトの憑依と共産主義思想の蔓延

ソラトは私たちの太陽系のなかでも、もっとも強大な悪魔の一つであり、それは基本的には、人間の唯物論のなかで働く太陽の
悪魔的な力なのです。(P157)

私たちは現在、第三の666の時代、すなわち1998年を目前にしています。この世紀の終わりに私たちは、ソラトが再び進化の流
れのなかからもっとも強く頭をもたげることになる時点に到達します。エーテル化したキリストが可視的になることによって、その
ために必要な準備のできた人びとは、すでに20世紀の前半にキリストを見るようになります。しかしこの第三の666の時点にお
いて、ソラトは人びとがキリストを見るのを妨害することでしょう。つまり、いま(1924年)からわずか3分の2世紀が経過するだけ
で、ソラトが強大なやり方で頭をもたげるようになるのです。

この世紀が過ぎさるまでに、ソラトは人間に憑依する存在となって無数の人びとのなかに出現することによって、その姿を現すで
しょう。人びとは、とうてい本当の人間であるとは信じられないような人間が現れるのを見ることになるでしょう。このような人間
は、独自の方法で外面的にも発達していくことでしょう。彼らは感情のなかに憤怒の特徴と破壊的な怒りをそなえながら、外面
的には集中的で力強い性質の持ち主となることでしょう。彼らの顔には、外面的に、ある種の動物的な表情を見ることができる
ようになるでしょう。

ソラト的な人間は、また、外面的にも識別できるようになります。彼らは恐るべき方法で、霊的な性質をそなえたあらゆるものを
単に軽蔑するだけではなく、撲滅し、水たまりのなかに投げ捨てようとすることでしょう。たとえば人類全体の地球的進化のなか
に組み入れられた、現在のボルシェヴィズムの萌芽という狭い空間に集中しているもののなかに、人びとはそれを体験すること
になるでしょう。

いまや、大いなるソラトの悪魔の信奉者である、悪魔たちが入りこむため道が開かれています。たとえば、第一次世界大戦の出
発点についてなんらかのことを知っている、あの悟性的な人びとと話をするだけで、このことがわかるはずです。ここで、「この世
界大戦の勃発に関して責任のある、約40人の人びとのほぼ全員が、戦争勃発の瞬間に意識を鈍らされていた」といってもまち
がいではないでしょう。

これこそが、アーリマン的な悪魔の力が----アーリマン的な悪魔のなかで、もっとも強大なものの一つが、ソラトです----人類
のなかに進入するのにつねに利用する入口なのです。これこそが、最初は少なくとも一時的に人間の意識のなかに進入し、災
厄や混乱を引きおこそうとするソラトの側からの試みなのです。

(1914年の第一次)世界大戦ではなく、それに続いて起こり(1917年のロシア革命)、それよりももっと恐ろしく、将来ますます恐ろ
しいものとなるものを----たとえば現在の(共産主義の)ロシアの国家体制を----人間の魂のなかにはいりこむソラトの霊が引
き起こそうするのです。(P161-P165)


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以下は上記に関する本著書の翻訳者松浦賢氏の解説文

こころみに、ここで世界史の年表を広げてみることにしましょう。ソラトが人類に対して最初の働きかけを行ったという、666年の項
目を探してみましょう。

この年、世界各地に天災や戦争が多発したでしょうか。

そうではありません。

この666年という年そのものには、目だった歴史上の出来事はほとんどなにも起きていないのです。

二度目にソラトが活動したとされる、1332年はどうでしょうか。

当時は中世末期の混乱の時代ですから、1332年の前後に教皇のバビロン捕囚、英仏百年戦争、ペストの流行など、目立った
出来事がいくつか起こっています。しかし少なくとも1332年という年にのみ注目するかぎり、世界をゆるがすような大事件は起き
ていません。このように見ていくと、どうやら目に見えない霊的な世界で生じることが、すぐにそのまま物質的な世界で大きな出
来事なって現れるとはかぎらないようです。

すでにお話してきたように、666年の前にはイスラム世界の成立とゴンディシャプールの学院の成立という、精神科学的大きな
意味をもつ出来事がありました。また、1332年の20年前には、テンプル騎士団が廃止されるという事件がありました。どちらも
精神科学的に見ると、非常に重要な意味を持つ出来事ですが、世界史の上から見ると、比較的軽く扱われがちな事件の部類
にはいります。もしそうだとすると、1998年のソラトの影響も、どちらかというと表面上はあまり目立たない出来事として地上に姿
を現すことになるのかもしれません。(P120-P121)
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(関連ページ) ルドルフ・シュタイナーの「大予言」-ソ連は、その70年後に崩壊した