照応する宇宙
薔薇の十字架の象徴
赤い薔薇は、人間が理想に向かって生き、その理想を実現したことの、自分の高次の本性で自分の低次の本性を支配したこと
の、つまり人間の血の浄化の象徴なのです。薔薇は浄化された血の象徴なのです。
そしてこの赤い薔薇を死んだ黒い木の十字架と関連づけます。死んだ植物があとに残した枯れ木の十字架に結びつけるので
す。黒い木の十字架上の赤い薔薇の環は、人間の克服すべき低次の本性に対する、浄化された高次の本性の勝利を象徴して
います。
植物は自分の本性を克服する必要がありません。植物は、低次の段階においてであるにせよ、純潔の手本のように人間の前
に立っているのです。人間の低次の本性は、克服されなければなりません。赤い薔薇は、人間の浄化された赤い血の象徴にふ
さわしいのです。しかしもう一方の黒い木の十字架は、そのような象徴ではありません。植物のみずみずしい緑の輝きを失い、
今枯れ果ててそこにある植物の姿です。ですから黒い木の十字架は、克服された低次の人間本性の象徴であり、赤い薔薇は、
高次の人間本性の象徴なのです。この「薔薇の十字架」は、人間の努力と人間の進化の象徴です。薔薇の十字架は抽象概念
なのではなく、薔薇の十字架を観じることで、進化を実感するための象徴なのです。進化を薔薇の十字架として表現するとき、
それを観じることで魂に熱が与えられるのです。(P203-P204)

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