秘儀の歴史




人間の肉体と地球の関係

人間の肉体は地球有機体から数キロメートル離されると、切り離した指とおなじように退縮します。人間の肉体が地球に対して
独自の存在であると錯誤するのは、指が自由に身体を散歩できないのに対して、人間は地上を自由に歩き回れるからです。 
(P71)


自然霊にとって人間の子どもは彼岸の存在である

人間が7歳までの子どもの生活についてなにかを語ると、四大元素霊たち、グノームやウンディーネたちは好んで耳を澄ましま
す。これらの自然霊たちにとって、人間は歯牙交代とともに生まれるものだからです。これは非常に興味深い現象です。それ以
前は、人間はグノームとウンディーネにとって彼岸の存在です。ですから、彼らにとって、人間がすでにある程度成長した姿で出
現するのは、かなり不思議なことなのです。(P53)

これらの自然霊たちは、ときおり非常に利己的になります。彼らが興味を持っていることがらについて人間が語らないと、彼らは
沈黙します。彼らに赤ん坊の行動について語れば、それが彼らにとっては最高のお話になります。(P54)


炭を月にもっていくと銀になる

炭素は、金と正反対の特性を持っています。この炭素は最古の秘儀において大きな役割を果たしました。最古の秘儀におい
て、一方では金が特別重要な物質だと語られ、他方では炭素について語られました。最古の秘儀では、炭素は賢者の石と名づ
けられました。金と賢者の石は古代においてはたいへん重要なものでした。金と賢者の石です。炭素は賢者の石だったので
す。

炭素は地上に、さまざまな形態で現れます。金剛石(ダイヤモンド)は固い炭素です。黒鉛は炭素です。石炭は炭素です。無煙
炭は炭素です。炭素は地上に、じつに多様なかたちで現れています。しかし、古代の秘儀においては、地上にあるのとは異なっ
た炭素があるということを、人々は認識できました。(P244-P243)

炭素がどのように変容しうるかを、人々は認識しました。地上では、炭素は炭か黒鉛か金剛石か無煙炭です。地上で金剛石か
無煙炭か石炭であるものは、月の上では銀なのです。炭素は賢者の石であり、月の上では銀なのです。

古代の秘儀においては、「外的に現れるなんらかの実質は、その時その場で、そのように現れているのだ」と、認識されました。
炭素が石炭や金剛石や黒鉛であるのは地上においてのみであるということを知らないのは、たんに無学でした。地上で金剛石
や黒鉛であるものは、月の上では銀なのです。ふつうの黒い炭を月に運んでいくことができたら、炭は月の上で銀になることで
しょう。(P245-P246)